○いいでみどりのまちづくり条例
平成6年3月25日
条例第12号
わたしたちのまちいいでは、雄大な飯豊山と水清き白川に育まれた山紫水明の町です。飯豊連峰を背景とする美しいみどりの自然風景や屋敷林に囲まれた散居集落の田園景観、そして先人が営々と築き上げてきた貴重な文化や伝統が、住む人々と訪れる人々の心をいつも和ませてくれます。この貴重な資源は、町民共有の財産であり、大切に守り、育て、次の世代に引き継ぐことは多くの町民の願いであり責務であります。
ここに、わたしたち町民は、まちづくり活動の実践の中から英知を出し、力を合わせ、豊かで住みよいみどりのまちづくりを進めることを決意し、いいでみどりのまちづくり条例を制定する。
(目的)
第1条 いいでみどりのまちづくり条例(以下「みどり条例」という。)は、緑地の保全や緑化の推進に関し必要な事項を定めることにより、豊かな自然と屋敷林の織り成す潤いのあるみどりのまちづくりを推進することを目的とする。
(定義)
第2条 「みどりのまちづくり」とは、本町の美しい自然環境を形成する緑地や樹木を町民一丸となって守り、育て、創りあげることをいう。
(役割)
第3条 町は、調査及び研究を行い、必要な措置を講じるとともに、公共施設の緑化の推進に努めることにより、先導的役割を果たすものとする。
2 町民は、町の施策に参加し、町民相互に力を合わせ、積極的にみどりのまちづくりを目指すものとする。
3 事業者は、地域社会の一員として、町民と信頼関係を深め、町の施策に協力し、みどりのまちづくりに参加するものとする。
(国等への要請)
第4条 町長は、みどり条例を進めるに当たって、必要と認めるときは、国及び地方公共団体等(以下「国等」という。)に対し協力を要請する。
(基本方針)
第5条 町長は、基本方針を定めなければならない。
2 基本方針には、次に掲げる事項を定める。
(1) みどりのまちづくり推進に係る基本構想に関すること。
(2) 緑化推進計画に関すること。
(3) 保全計画に関すること。
(4) 前各号に掲げるもののほか、みどりのまちづくり推進に係る基本的事項に関すること。
3 町長は、基本方針を定めようとするときは、いいでみどりのまちづくり審議会(以下「審議会」という。)の意見を聴かなければならない。
4 町長は、基本方針を定めたときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
5 前2項の規定は、基本方針の変更について準用する。
(緑地等の指定)
第6条 町長は、特に必要と認める緑地、池沼及び湿原(以下「緑地等」という。)について、これを指定することができる。
2 町長は、緑地等を指定しようとするときは、あらかじめ土地の所有者及びその土地に存する権利を有する者と協議するとともに、審議会の意見を聴かなければならない。
3 町長は、文化財保護法等上位法に規定する物件を指定する場合は、関係機関と連携を図りながら進めるものとする。
4 町民は、指定を受けるべき緑地等があると認めるときは、町長に申し出ることができる。
5 町長は、緑地等を指定したときは、遅滞なく、その旨を公示しなければならない。
(保存樹木等の指定)
第7条 町長は、良好な美観及び風致形成上、保存することが特に必要と認める樹木、樹林及び草木(以下「保存樹木等」という。)について、これを指定することができる。この場合において、保存樹木等の保全のため必要があると認めるときは、その周辺の区域を保存樹木等保全区域として、あわせて指定することができる。
2 町長は、保存樹木等を指定しようとするときは、あらかじめ保存樹木等の所有者、保存樹木等の生育する土地の所有者及びその土地に存する権利を有する者と協議するとともに、審議会の意見を聴かなければならない。
3 町長は、文化財保護法等上位法に規定する物件を指定する場合は、関係機関と連携をはかりながら進めるものとする。
4 町民は、指定を受けるべき保存樹木等があると認めるときは、町長に申し出ることができる。
5 町長は、保存樹木等を指定したときは、遅滞なく、その旨を公示しなければならない。
6 保存樹木等の所有者及び管理者は、保存樹木等の保全育成に努めるとともに、滅失及び枯死したときは、遅滞なく、その旨を町長に届け出なければならない。
(工場等の緑化)
第8条 町内に工場、作業所及び事務所(以下「工場等」という。)を設置し、又は管理する者は、その敷地内の緑化の推進に努めなければならない。
2 緑化協定においては、次に掲げる事項を定めなければならない。
(1) 緑化協定の目的となる土地の区域
(2) 次に掲げる緑化に関する事項のうち必要なもの
ア 樹林等の種類
イ 樹木等を植栽する場所
ウ 垣又は柵の構造
エ その他緑化に関する事項
3 町長は、緑化協定を締結したときは、遅滞なく、その旨を公示しなければならない。
4 土地の所有者及びその土地に存する権利を有する者は、町長に緑化協定の締結を申し出ることができる。
5 前2項の規定は、緑化協定の変更及び廃止について準用する。
(開発行為への配慮)
第10条 町内で開発行為を行う者は、その事業の実施に当たって、良好な自然環境の保全に努めなければならない。
2 町内で開発行為を行う者は、町長が緑地等及び保存樹木等の保全に関する協定の締結について協議を求めたときは、誠意をもって応じるものとする。
(助言指導等)
第11条 町長は、特に必要があると認めるときは、助言及び指導並びに町民の自主的活動の助長に努め、知識の普及をはかるものとする。
(表彰)
第13条 町長は、みどりのまちづくり推進に著しく寄与していると認めるものを表彰することができる。
(助成)
第14条 町長は、このみどり条例の目的を達成するために特に必要があると認めるときは、予算の範囲内において補助金を交付する。
(審議会の設置)
第15条 このみどり条例により定められた事項並びに町長の諮問に応じ、みどりのまちづくり推進に関する事項を調査審議させるため、町長の附属機関として、審議会を置く。
(土地利用計画委員会等)
第16条 町長は、みどりのまちづくりを住民総参加で進めるため、土地利用計画委員会及びそれに準ずる組織(以下「土地利用計画委員会等」という。)の組織強化拡充に努めなければならない。
2 土地利用計画委員会等は、町長に意見等を具申することができる。
(委任)
第17条 このみどり条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。
附則
この条例は、公布の日から施行する。